PAJメールマガジン
第5号 2010年10月15日発行
求められているパラリンピアンの持つ力
日本パラリンピアンズ協会 理事 福留史朗
(シドニー・アテネ/陸上競技)
PAJ会員の皆さんこんにちは。
最年少理事、佐藤理事からメルマガバトンを受けました最年長理事、
福留史朗(シドニー、アテネ陸上競技代表)です。よろしくお願いします。
まず、初めに自己紹介をさせていただきます。私は鳥取県在住で高校
から陸上競技を始めもう40年近く陸上と関わっています。その間、実業
団のレース、県の代表としてレースに出場する機会を得ることができま
した。県の代表として走った仲間の一人に1991年東京世界陸上女子
マラソン銀メダル、1992年バルセロナ五輪女子マラソン4位、山下知子
さん(第一生命陸上部監督、日本陸連長距離、ロード特別対策委員)が
います。
私はパラを目指し始めたころから日本の障がい者スポーツ界へ疑問を
いくつか持つようになりました。その一つが指導者の問題であったこと
から自ら日本障害者スポーツ指導員資格を取り組織の中に入り変えたい
と考えていました。現在は日本障害者スポーツ指導者協議会県支部長
として全国会議、中、四国会議の中で意見を述べています。また、本年
7月からは鳥取県障がい者スポーツ協会長に就任しました。
アテネ大会後には日本体育協会日本陸上競技連盟指導員資格(国体
監督資格)を取り、現在も陸上クラブで約40名の会員の指導を行って
います。また、スポーツとは離れますが日本ロービジョン学会評議員も
務めています。
さて、会員の皆さんは今のPAJの活動をどう思っていらっしゃいますか。
もっと会員の声を吸い上げてほしいと思っていらっしゃいませんか。
そして、皆さんの声をPAJとして日本障害者スポーツ協会、JPC、競技
団体へ届けたいと思っていらっしゃいませんか。
私は多くの仲間と一緒にパラリンピアンの声を国民、スポーツ団体に届
ける活動がしたくてPAJの会員となり理事となりました。
私は障がい者スポーツ事業を展開するに当たりパラリンピアンの声を
厚労省、日本障がい者スポーツ協会、JPCはもっと積極的に吸い上げ事
業に生かすべきだと思っています。
会員の皆さん、どうぞPAJへ皆さんのご声をお寄せください。
よろしくお願いします。
次に、地方でのスポーツ振興にパラリンピアンの皆さんの力をもっと
生かせると考えます。
パラリンピアンは自身の限界に挑む努力をすることで競技レベルを上げ
世界に挑んでいます。その経験、考えが地方でのスポーツ活動の活性
化になると考えています。私の住む鳥取県は日本で一番人口の少ない
県、障がい者スポーツの立ち遅れている県です。しかし、ここ数年、数名
のパラリンピアンをお招きしています。今年も5月県陸上選手権(一般日本
選手権県予選)に北京パラ陸上代表、山本選手、鈴木選手、廣道選手を
お招きし、9月鳥取さわやか車いすマラソンに廣道選手をお招きしました。
お招きした皆さんには学校での講演や交流会に参加いただきパラリン
ピックの魅力を伝えていただいています。
パラリンピアンと交流をもった子供達の中にはその選手のファンとなりスポ
ーツの世界に入った子供もいます。また、保護者の声の中に「パラリンピック
選手は凄い。毎年、招いてほしい。」と言ってくださる方もいます。
地味な活動ですが私の県ではパラリンピアンの皆さんの発信力が県内の
スポーツを少しずつ変えているように感じます。
地域の皆さんへパラリンピックの魅力を伝え知っていただくことが私達の
活動の理解者拡大へとつながると思います。
世界、日本的な活動と地方レベルでの地味な活動、この両方がPAJに求め
られているのではと思います。
最後にPAJ全員の心を一つにして世界、日本国内へパラリンピックの魅力
を伝えパラリンピアンの持つ人間力で多くの人の心を結び付ければいつの
日か必ずオリンピックと同等な評価を得ることができると信じています。
その日が来るまで一丸となり頑張りましょう。
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【報告事項】
国際パラリンピック委員会(IPC)の公式ウェブサイトと公式マガジン『The
Paralympian』に大日方邦子副会長の記事が掲載されました。
この記事は、大日方さんが今年6月にドイツで開催されたIPCアスリーツ・リー
ダーシップ・サミットに出席したときに受けたインタビューをもとに書かれました。
<IPC公式ウエブサイト>
http://www.paralympic.org/Media_Centre/News/Sport_News/2010_10_13_b.html
<『Paralympian』>
http://www.paralympic.org/export/sites/default/Media_Centre/News/Paralympian/WEB_Paralympian_no2_2010.pdf
掲載ページ:P7、P8、P24~25、P35
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